3月9日(水)、中学生全員を対象に道徳講演会をおこないました。今回は、NPOホロコースト教育資料センター代表の石岡史子先生に来ていただき、「ハンナのかばん」というテーマで講演をしていただきました。3学期の道徳の授業では、この講演会の事前学習として「ライフ・イズ・ビューティフル」の鑑賞を行っています。
この講演は、アウシュヴィッツのガス室に送られ、十三歳の生涯を終えたハンナ・ブレイディが残した旅行かばんから、ハンナがどんな少女だったのか、そしてハンナに何が起きたのかをさぐっていくという内容でした。講演では、第二次世界大戦中のユダヤ人迫害に関する様々な話を聞くことができました。収容所では子どもたちが最初に殺されたこと、収監された人びとは人間以下の扱いを受けたことなど、あまりに深刻なお話の内容に、生徒たちは真剣な顔で食い入るように聞きいっていました。講演は、ハンナと同じように収容所に行き、生還したお兄さんジョージのその後の生涯と、ジョージが残したたくさんの家族のお話で締めくくられました。先生が伝えてくださったジョージの「両親の喜ぶような生き方をしたい」という言葉には、多くの生徒が共感したようです。
講演終了後、生徒からも多くの質問が寄せられ、先生は一つひとつの質問に、とても丁寧に答えてくださいました。生徒たちは今回の講演を通じて、命の尊さや人権の大切さを学ぶことができました。このような大切なことを学ぶ機会をつくってくださった石岡先生、本当にありがとうございました。 |